【鳥取県】11/1~3【3日連続】因幡・東伯耆の古代史 <第N次AICT>

 

講座概要

 山陰地方の古代史は出雲がビッグネームなため、その他の地域が少し目立たない印象があります。しかし、鳥取県方面も古代遺跡が充実していてとても面白いのです。

 見どころが多すぎて3日間では県内すべてをめぐることはできません。そのため、今回は西伯耆は割愛しました。妻木晩田遺跡などがある西伯耆は、また別の機会に訪れます。今回は、あまり広範囲に動き回らずに、比較的地域を絞って集中的に見学することをコンセプトとしました。

 探訪範囲はいつもよりも狭いかもしれませんが、今年の春に公園化してオープンした青谷上寺地遺跡や埋め戻されてしまってはいるものの四隅突出型墳丘墓があった場所も訪れますし、因幡地方の代表的な古墳も見学するため、十分に楽しめるはずです。

 古墳で言えば、線刻画系の装飾古墳が多いです。実際は現地に行ってみないと石室内で確認できるかどうかは分からないですが、非常に線刻画が充実した地域と言えるでしょう。

 また、博物館や資料館も充実していますので、それらの見学を含め、因幡・東伯耆の古代文化の特徴を感じていただいて、他の山陰地方とどこが同じでどこが違うのか、そういった文化的違いを楽しんでください。

 ※本現地講座は自動車でめぐります。

  

本講座のテーマ

 AICTの掲げるテーマの内、本講座は主として「◎」に該当します。

旧石器時代日本人のルーツと列島文化の始まりを探る
縄文時代土器と土偶を楽しもう・列島各地の多様な縄文文化に触れる
弥生時代列島各地における国ぐにの発生と邪馬台国の謎を追う
古墳~飛鳥時代リアル日本書紀・ヤマト王権の確立と古代国家成立への軌跡を探る
古墳~飛鳥時代列島各地の古墳をめぐろう・諸国古墳探訪 因幡・伯耆編
奈良~平安リアル続日本紀・列島各地に残る律令国家を見る

 

開催日

2024年11月1日(金)~3日(日)

 

集合場所と出発時刻

鳥取空港の到着ロビーにお集まりください。

羽田空港からは、以下の便でお出で下さい。

・ANA293便 羽田空港09:10発 鳥取空港10:25着

※他の飛行機や別の交通手段で来られる方は、この便の到着時刻を参考にして、鳥取空港到着ロビーまでお出で下さい。

※全員集合後、レンタカー屋の送迎車でお店まで行き、レンタルの手続きをしたのち、探訪開始となります。

※時間的に見て、出発してすぐにランチになると思います(おそらく11時ちょっと過ぎ)。

※稲用はいつも羽田空港には5時半に着いているため、羽田空港06:45発のチケットを取りました。皆様は無理なさらないで上記の便でお出で下さい(6月13日追記)

  

宿泊場所

1泊目:鳥取駅近く
2泊目:倉吉駅近く

 

解散場所と帰着時刻

以下の飛行機に乗るように鳥取空港に戻ります。

・ANA300便 鳥取空港18:35発 羽田空港19:55着

※本ページを作成した6月10日段階で、上記便の低額なチケットはなくなりつつあります。少しでも安くしたい場合は、この日は例えば鳥取駅近くのホテルに宿泊して、翌日の昼間の便に乗って帰った方が安くあがります。その場合、この日は駅までお送りしますが、翌日は駅と空港とを結ぶ連絡バスを使用してください。極力柔軟にやらせていただきますので、不明な点があれば稲用までお問い合わせください。

  

探訪箇所

※施設の休館日はすべてチェックしていますが、万が一臨時休館になった場合はご了承ください。

※古墳などの遺跡はすべてが整備されているわけではありませんので、現地の状況を見て見学が難しい場合は割愛することがありますのでご了承ください。

※探訪箇所のリクエストはお受けしませんが、どうしてもという場所があればもしかしたら立ち寄れるかもしれないので、ダメもと覚悟でお知らせください。

※天候などにより探訪順は変わることがありますのでご協力ください。

 

【1日目】

 


鳥取県立博物館|鳥取市

 総合博物館です。歴史・民俗展示室があり、旧石器時代から近現代まで幅広い展示があります。月曜休館。

 


鳥取県埋蔵文化財センター|鳥取市

 常設展示コーナーがあり、埋文センターならではのマニアックな展示内容です。基本、土日休館。
 ※鳥取市にも埋蔵文化財センターがありますが、そちらは展示コーナーがないため見学しません。

 


智頭町埋蔵文化財センター|智頭町

 考古遺物の展示があり、智頭枕田(ちづまくらだ)遺跡の出土遺物も展示してあります。

 


智頭枕田遺跡|智頭町

 縄文時代中期末から後期初頭にかけての大規模な集落跡が見つかった中国地方を代表する縄文遺跡です。現在は智頭町保健・医療・福祉総合センターとなっており何も見られませんが、どんな場所かを見るだけでも意味があると思うので寄ります。

 

11~13
山ヶ鼻古墳|鳥取市

 古海古墳群。墳丘はほぼ失われていますが、元々は一辺11~13m前後の方墳と推定されます。7世紀中頃の畿内と似た全長5.1mの横穴式石室を備えており、因幡と畿内との関係を探る上で重要な古墳です。

 

64
西桂見(にしかつらみ)墳丘墓|鳥取市

 四隅突出型墳丘墓の可能性が指摘されている墳丘墓で、そうだとしたら因幡での数少ない四隅突出型墳丘墓の一つとなり、山陰地方での東限に位置します。規模は64mと言われており、出雲の西谷墳墓群に匹敵する巨大墳丘墓ですので、よすみであるか無いかに関わらず、この地に大きな勢力がいたことの証となります。

 ※現地には近づけない可能性があります。トライしますが、難しい場合は割愛しますのでご了承ください。

 

60
布施古墳|鳥取市

 墳丘長60mの後期の前方後円墳です。前方部周辺からは埴輪片や須恵器片が採集されていて、因幡地方における古墳時代後期の首長墓の一基です。

 

【2日目】

 


鳥取城(麓から眺めるのみ)|鳥取市

 鳥取城跡は広大です。せめて本丸まで行って戻って来ようとしても急な石段を使用して1時間かかるので、麓から石垣を見上げるのみに留めます。ただし、天球丸までは登って超レアな球面状の巻石垣を見たいと思っています(無慈悲な段数はありませんが、多少は石段を上がりますのでご了承ください)。

 ※鳥取城の100名城スタンプが欲しい方がいれば、「ガイダンス施設 鳥取城跡・仁風閣 展示館」の受付にありますので、押印に行く時間を確保します。

 


鳥取市歴史博物館|鳥取市

 その名の通り鳥取市の歴史に関する博物館で、縄文・弥生・古墳時代の展示も充実しています。月曜休館。

 

10
鷺山古墳|鳥取市

 6世紀末に築造された円墳。横穴式石室が南に開口しており、羨道全部と玄室天井石の一部を失っていますが、千代川右岸地域の後期古墳に特徴的な、石室の中ほどの天井が高くなる「中高式」と呼ばれる横穴式石室を備え、壁面には多数の線刻が見られ、魚、鳥、船などが描かれています。奥壁中央に描かれた1.2mもの長さのある魚の線刻は、鮭あるいは鱒の可能性が高く、目、口、胸鰭、背鰭、尾鰭などが忠実に表現され写実的と評価されています。

 


因幡万葉歴史館|鳥取市

 近くには因幡国府跡や国分寺跡があることから、施設名の通り、それらの展示が中心ですが、梶山古墳などの古墳についての展示もあります。

 

 

17
梶山古墳|鳥取市

 変形八角形墳と言われる古墳で、一辺40mほどの墓域の中に対角長17mの古墳があります。古墳の前には、祭祀場として使われた方形壇が玄武岩を使った石垣で3段に築かれています。

 横穴式石室は、玄室・前室・羨道からなる複室構造で全長は約9m。玄室奥壁には、中国地方で初めての発見となった彩色壁画が施されています。横穴式石室の見学はできませんが、因幡万葉歴史館のレプリカで確認することができます。

 

 


若桜鬼ヶ城跡|若桜町

 続100名城。山城ですが、城域近くまで車で行けるため、さほど登りません。ただし、過去に通行止めになったことがあり、もし車で上まで行けない場合は割愛します。続日本100名城スタンプは、若桜町観光案内所(若桜駅前バスターミナル内)にあるため、欲しい方がいる場合はそこにも寄ります。

 

74
空山古墳群|鳥取市

 70基以上の円墳からなり、いくつかの古墳では横穴式石室が開口しており、線刻壁画が見られるため、可能な範囲で見学します。

 

13
坊ヶ塚古墳|鳥取市

 装飾古墳です。丘陵東斜面の裾部に立地する100基ほどからなる広岡古墳群の一基。径約13mで墳高は約3.3m。上述の鷺山古墳と同様、「中高式」と呼ばれる横穴式石室を備え、壁面には多くの線刻が見られ、特に羨道右側壁に刻された弓を引く人物は写実的と評価されています。

 

65.5
六部山(ろくぶやま)3号墳|鳥取市

 鳥取県東部で最古級の前方後円墳。発掘調査はされていません。

 

92.5
古郡家1号墳|鳥取市

 史跡指定なし。墳丘長92.5mを誇る因幡地方最大の前方後円墳。後円部墳頂では3基の埋葬施設が見つかり、中央棺から出土した八ツ手葉形銅製品は、奈良県橿原市の新沢千塚500号墳出土のものと同型。出土遺物は鳥取県立博物館が所蔵していますが、展示がされているかは分かりません。

 

【3日目】

 

18
三明寺古墳|倉吉市

 横穴式石室の全長は8・3mで、玄室は両袖式。玄室の奥壁に接して、板石を組み合わせて石囲いを造っており、肥後地方に多い石屋形の系譜に連なるものではないかと考えられています。

  


倉吉博物館|倉吉市

 倉吉市の歴史について解説した博物館で、考古遺物も展示してあります。 

 


阿弥大寺古墳群|倉吉市

 四隅突出型墳丘墓が3基見つかっています。突出部を含めた長さは、1号墳が約17.8m、2号墳が8.8m、3号墳が7.8mで、墳丘斜面と突出部には河原石が貼られていました。よすみの中では古いと考えられています。ただし、現在は埋め戻して保存されていて、見ることはできません。倉吉博物館に出土品が保管されているということですが、展示されているかは分かりません。

 

35
福庭(ふくば)古墳|倉吉市

 波波伎神社境内に所在する径35mの円墳。横穴式石室は、玄室・前室・羨道からなる複室構造で切石積み。石室は全長9.5m。玄門近くの玄室床面には、屍床との仕切石が設けられています。

 


羽合歴史民俗資料館|湯梨浜町

 小さな資料館ですが、小銅鐸などの貴重な考古遺物が展示してあります。

 

100m+
橋津4号墳|湯梨浜町

 前期古墳。現在の墳丘長は88mだが復元すると100mを越えていたと考えられている。

 


ハワイ風土記館|湯梨浜町

 展望所となっており古墳を見下ろせます。

 

110
北山古墳|倉吉市

 中期に築造された墳丘長110mを誇る山陰最大の前方後円墳。発掘調査によって後円部墳頂で竪穴式石槨と考えられる主体部と箱式石棺が確認され、石棺からは人骨のほか龍虎鏡、刀、玉類等の副葬品が多数出土しました。墳丘からは古墳時代中期前葉の埴輪片が採取されています。

 


青谷上寺地遺跡|鳥取市

 山陰地方を代表する弥生遺跡の一つ。弥生時代前期の終わり頃から古墳時代前期にかけて営まれた集落遺跡で、人間の脳の化石が出土したことで有名ですが、素晴らしい木器の出土も注目されています。

 

 


青谷かみじち史跡公園・ガイダンス展示室および重要文化財棟|鳥取市

 今年の春にオープンした施設です。従来あった資料館がなくなり、展示はこちらで行われています。第4月曜日休園。

 

参加費

2名様の場合、65,000円
3~5名様の場合、60,000円

 

キャンセル料と発生時期

キャンセル料は、開催3ヶ月前の8月1日に発生し、32,500円となります。
前日・当日のキャンセル料は、65,000円となります。

 

催行人員

最少は2名様、最大は5名様

 

参加予定メンバー(2024年6月13日現在)

・まだらさん
・勝衛さん

以上、女性1名様、男性1名様

 

 





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